
妊娠中に気をつけるべきことの一つは「貧血」です。私は2回の妊娠で2回とも貧血に悩まされました。妊娠してしまうと、よほど重症でない限り、貧血の対策なんて余裕がないもの。最初の妊娠では、初期のころ、つわりで料理が作れず、近くのパン屋さんに出かけたところ、パン屋さんの中で立ちくらみ始めて、レジを待つのがおそろしく長く感じました。冷や汗をかきながらもなんとか外へ出たものの、帰り道はあるいてたかだか5分程度のところなのに、数歩あるいては路肩へ座り込み、30分以上かかって帰りついた、という大変な思いをしたことがあります。
もともと貧血の傾向がある方はなおさらですが、私のようにそうでない方も注意が必要です。中期から、胎児は急速に大きくなっていくので、栄養も血液もますます必要になってきます。特に8~9ヶ月目は、血液総量も最も多くなりますから、必然的に鉄不足に陥りやすいのです。病院は貧血の数値が平均より下回ると、鉄剤の錠剤か注射を処方します。今回は妊娠中の貧血について更に詳しく調べていきました。
- 妊娠中の貧血の症状
- 検査方法と数値はどのぐらいで貧血?
- 鉄分の薬(鉄剤)の種類
- 鉄剤で副作用がでた場合の対処法!
- 貧血による胎児への影響はある?
以上のことについてまとめました!
妊娠中の貧血の症状は?
妊娠初期のつわりや体調不良に比べると、安定期以降は体も動けますし、お腹が大きくなるほうに意識が行きやすく、貧血の症状に気づかないこともあります。実際、私は妊娠中期から動くたびに息が上がっていました。「きっとお腹が大きくなったせいで息切れしやすくなってるんだ」と思っていたら、実は貧血だった、ということがありました。
少し動いたり、階段を昇っただけで動悸が激しくなるのも、血液がどんどん増えてるからなんだ~なんてのんきに考えていました。たしかに血液が増えてるのもありますが、血漿が増えて、赤血球の量は変わらないわけですから、貧血を起こしやすいのは当たり前なのです。
上の子供が園や学校に行っていると、気が張ってしまい、朝なかなか思うように起きれなくても、気合いで頑張ったりするので、そういった「だるい」などの倦怠感などの症状が貧血から来ていたとしても、妊婦だからこんなもの、と思い込んで気がつきにくかったりします。他には冷えや寒気、めまいなどもあります。また鼻血や歯茎の出血等も貧血の症状の一つです。貧血の傾向のある人は胃腸の働きもあまりよくない人が多いとか。
貧血の検査方法と数値について
検査時期としては妊娠初期、中期、後期の30週の3回、病院で血液検査が行われます。検査では主に赤血球、白血球、ヘモグロビンなどがチェックされますが、特にヘモグロビン濃度が10.5g/dl以下になると貧血という診断を受けます。まだ二桁台であれば、食事等を気をつけてくださいね、という勧告程度ですが、二桁を切ってしまうと、鉄剤の処方を勧められます。
妊娠中の貧血対策は?
妊婦の約4割が貧血になるという統計をみれば、普段は貧血の症状がない人でも、妊娠中には貧血になりうる可能性が高いということを意識したほうがよいと思います。
まずは食事の栄養バランスに注意することが近道です。私も妊娠中の貧血の経験をしてからは鉄分摂取の重要性を身にしみているので、自分と家族の食生活の中ではかなり鉄分を意識した内容にしています。
また、妊娠中は血の巡りも悪くなりがちなので、適度な運動が必要です。しかし、過度な運動はかえって貧血を助長してしまいますから、負荷の少ないマタニティスイミングやバランスボールなどがおすすめです。
鉄分の薬とは?
鉄剤は鉄粉を精製してヘム鉄にしたものです。妊娠中に貧血と診断されると、処方されるものですが、経口剤と注射があります。
経口剤での鉄剤は4種類くらいあるので、一つがだめでも違うタイプのものに変えたら大丈夫だった、ということもあります。まったく副作用のない方もいますが、多くの人は吐き気を経験するようです。病院がすべての種類を準備しているかどうかは不明なので、合わないと思った時は医師に相談して、基本的には薬を変えるか、注射に切り替えるかということになります。
鉄剤で嘔吐したときの対処法
鉄剤の副作用として、便秘、下痢、悪心嘔吐などがあります。その中でも嘔吐は鉄分が胃を刺激するために、また便秘・下痢は腸を刺激するために起こる症状です
。便秘は水分を多めに摂ることで改善されることもあります。便が黒くなるのは、鉄分の色なので気にする必要はありません。吐き気はするけど、赤ちゃんのために頑張って鉄剤を飲み続けられる妊婦さんもいらっしゃいますが、胃が弱っていると鉄分は効率よく吸収されません。その場合、胃薬と一緒に飲むよう勧められることもあります。胃薬を飲んで軽減する方もいれば、それでもダメ、という人もいます。体質があるので、これなら大丈夫、というものはありませんが、医師とよく話し合いながら解決していく必要があります。
経口剤からサプリメントへ切り替えました。
私は初めて経口剤を処方された時、便秘もしましたが、吐き気がひどく、続けられませんでした。幸い、ひどい貧血ではなかったので、先生に相談後、サプリメントに切り替えて、食事も気をつけたおかげで数値があがったので、鉄剤は摂らずにすみました。
しかし2人目の時は、食事もサプリメントもしっかり摂取したのに数値を切ってしまったので、その時初めて注射をしました。注射のいいところは胃腸に刺激がないので、私の場合、なんの副作用もなかった、ということです。人によっては頭痛が出たり、なんらかの不調を感じることもあるようなので、一概に副作用はない、とは言えませんが、より副作用を抑えたいなら点滴、という方法がよいようです。医師に相談して点滴が可能であればそちらのほうがもっと負担が少ないかもしれません。
しかし、鉄剤は飲んですぐ改善されるものではなく、体に貯蔵されるまでに数ヶ月を必要とするので、日ごろから食事やサプリメントで補う努力をしておくことが一番の薬かな、と思います。
貧血による出産、胎児、母乳の出具合などの影響について
通常の貧血(鉄欠乏性貧血)では、胎児の鉄分不足は起きません。しかしそれ以外の貧血(溶血性貧血・再生不良性貧血等)では、 胎児の発育に影響するので、詳しい検査が必要となります。貧血と診断されていても、出産で大きな影響や問題があった、という人はほとんどいらっしゃらないようです。むしろ産後にたちくらみなどの貧血を起こしやすく、鉄剤を処方される、ということもあります。また貧血や冷え症は母乳の出が悪くなりやすいので、休養を取って、栄養のある食事をしっかり摂りましょう。
まとめ
私は人生で一度も鼻血を出したことのない人間でしたが、しょっ中鼻血が出て困りました。歯磨きしても出血し、最初は貧血のせいだと全然知りませんでした。2人目の時はずいぶん気をつけてそのような症状も出なかったのに数値は下回りました。もっとケアしたのにこの結果だった時は、さすがに年齢からくる肉体の衰えを感じました。ただ、食事はおおざっぱな気をつけ方だったので、もっとしっかり気をつけた内容にしていれば、ずいぶん違ったかも、とは思います。妊娠前から基礎的な栄養学を身につけることもいい備えになると思います。自分だけでなく、お腹の赤ちゃん、また生まれてからもお子さんを育てて行く上で必須のことですから、学んでおいて絶対に損はないですね!
Image courtesy of Ambro at FreeDigitalPhotos.net
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